大阪市の西川一博税理士事務所では、法人・個人の方の税金・経営・資金調達・遺産相続などの幅広いお悩みにお応えしております。
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また実際のアドバイス・サポートだけでなく、こうしてブログという形でも皆様のお悩み解消・アイデア創生に繋げられれば幸いです。
今回は“資本制ローン”について解説いたします。
資本制ローンとは?
資本制ローン、または「資本制借入金」は、東北大震災や急速な円高進行を契機に、企業の資本基盤強化を目的に積極的な活用が促進されるようになりました。
このローンの特徴と活用の重要性を理解することで、より堅実なビジネスの運営が可能になります。
資本制ローンの特徴
・無担保、無保証人の条件
・長期間の借入れが可能
・元本の一括返済
・業績による金利の変動
・資本性劣後ローンである
特に、後半の3つの特性は、資本制ローンが金融検査において自己資本とみなされる理由となります。利益に応じて金利を得ることができ、しかしながら倒産の際には回収が困難という性質は出資(株式)とほぼ同じであり、そのため金融監査上では自己資本として扱われます。
資本制ローンの活用
金融機関における審査基準の1つである「自己資本比率」の観点から見ると、資本制ローンの活用は大きなメリットをもたらすと言えます。新規の借入が自己資本比率を低下させる一方で、資本性ローンは自己資本として扱われ、結果的に自己資本比率を高めます。
金融機関は高い自己資本比率を経営安定の証として評価し、その結果、ローン審査がよりスムーズに進む可能性があります。
資本制ローンのメリットとデメリット
資本制ローンは、以下のようなメリットとデメリットが存在します。
メリット
・無担保・無保証人
・金融検査上での自己資本扱い
・持ち株比率の変更なし
・一括返済による資金繰り改善
・業績に応じた金利変動
デメリット
・厳格な審査
・定期的な事業計画書の提出や経営状況報告が必要
・一括返済の義務
・利益増加に伴う金利上昇
こうした資本制ローンのメリットとデメリットを理解して、利用をよく検討するようにしましょう。
資本制ローンについて専門家からのアドバイスを受けたいという方は、大阪市の西川一博税理士事務所へご相談ください。