税務コラム

労働分配率ってなに?

2022.06.05

大阪市の西川一博税理士事務所では、法人・個人の方の税金・経営・資金調達・遺産相続などの幅広いお悩みにお応えしております。

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また実際のアドバイス・サポートだけでなく、こうしてブログという形でも皆様のお悩み解消・アイデア創生に繋げられれば幸いです。

今回は“労働分配率”について解説いたします。

労働分配率とは?

労働分配率とは、会社が事業活動で生み出した付加価値のうち、どれだけを人件費に分配しているかを表す指標のことです。

ここで言う付加価値とは、会社が新たに生み出した価値のことであり、人件費とは費用ではなく、利益の配分として考えます。

また、人件費には給与と役員報酬以外に、賞与や退職金、福利厚生費や研修教育費なども含まれます。

労働分配率を求める計算式は?

労働分配率は、

労働分配率=人件費÷付加価値×100

という計算式で求めることができます。

また、付加価値の計算方法には中小企業庁方式である控除法と、日銀方式である加算法があります。

控除法:付加価値=売上高-外部購入価額

加算法:付加価値=人件費+経常利益+減価償却費+賃借料+金融費用+租税公課

加えて、人件費について考える際に重要になるのが労働生産性です。

労働生産性とは、投入した労働量に対しどのぐらいの付加価値が生み出せたかを表す指標のことで、

労働生産性=付加価値÷従業員数

という計算式で求められます。

労働分配率は、適正に保つことが大切です

労働分配率の平均値は、会社の規模やどんな業種かによって異なりますが、大企業であればおよそ50%、中小企業であれば70〜80%ほどとなります。

しかし、飲食サービス業や運送業といった人の労働力の割合が高い場合では労働分配率も高くなる傾向にあるため、比較する場合は同業他社を参考にした方がいいでしょう。

ご自身の会社の労働分配率が平均値から大きく乖離している場合は、問題点の洗い出しや改善策を講じることをおすすめします。

ただし、労働分配率が高いからと言って人件費を削減してしまっては、従業員のモチベーションが下がり、結果的に会社の業績を上げることが難しくなります。

そのため、人件費の割合を考慮するのであれば、労働生産性を上げる方法を検討・導入する方が会社としては健全であると言えるでしょう。

企業を継続していくうえでベストであるのは、労働分配率が高く、かつ労働生産性も高い(付加価値が高く、給与も高い)状態です。

労働分配率についてよく知りたい、労働生産性を高めたいという方は、一度専門家に相談してみてはいかがでしょうか。

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